表現の時代だという。そんな話は何度も聞いた。絵を描いてみた。楽器をかじってみた。歌の練習をしてみた。隠れて小説を書いた。それでも、自分を表現することは難しい。友人にだって見せられない。今を変えるなら挑戦が必要だという。そんな話は何度も聞いた。英語を勉強してみた。話題のビジネス書を読んでみた。毎日の通勤、通学だって十分に挑戦だ。自分なりに努力をして挑戦はしている。それでも、状況は変わらない。友人だっておなじだ。でも、写真なら?よいカメラは持っていないけれど、スマートフォンで毎日写真は撮っている。絵ではほめられたことはないけれど、写真は家族だけでなく友人からも好評だ。「いいね!」だって結構もらえる。そんなふとしたきっかけで写真を好きになり、ある日、「旅行に行くから」「ネコを撮りたい」「子供の写真を撮りたい」などのありふれたタイミングでカメラを持ち、撮影をはじめた、わたしたちとおなじ街中ですれ違う、普通の人たちが奇跡を起こした。自己表現として楽しみ、工夫し、挑戦を続けた結果、「確率0.002%。満員の東京ドームで1人選ばれる確率」を潜り抜けて、「3億人もの写真好きが選んだ10作品」に、ある日、自分の作品が選出される。そして、渋谷ヒカリエに展示される。まさに奇跡としか言いようがない話だが、これは偶然ではない。そう。奇跡が起きた。挑戦したから。写真だから楽ということはないけれど、写真ならスマートフォンのシャッターを押すところから始められる。ヒカリエに展示される作者の多くも写真を始めて数年だという。いまや写真こそが一番身近な自己表現なのだ。写真を楽しみ始めたあなたの一枚は、次にヒカリエで展示される10作品になるかもしれない。きっとあなたにも奇跡は起きる。挑戦をすれば。それを確認しにヒカリエに来て欲しい。
*3億人:東京カメラ部とその分室がタイムラインで紹介している作品の2015年延べリーチ(閲覧者)数。(Facebookインサイトに基づく)
*0.002%:東京カメラ部とその分室に投稿いただいた48万作品の中から10作品が選ばれる確率。