「今年10選になる!」と公言したのが2015年の写真展の時でした。決して自信があって言ったわけではなく、自身を奮い立たせる為に口に出した言葉です。この年は3度の海外を含めたくさん出かけ、たくさん撮りました。これまでで最も成長した期間だと思います。しかし最後まで頑張れたのは、いつも投稿した写真を見て喜んでくれる方々がいたからこそです。”いいね!”やコメントは何よりの励みになりました。本当にありがとうございました。お蔭様で主役の一人として参加する事が出来た2016年の写真展はまさに夢の様な毎日でした。渋谷ヒカリエでの展示はもちろん、渋谷駅での10選作品を用いた巨大広告等、本当にすごい経験をさせていただきました。東京カメラ部運営の皆さんには心から感謝しております。最後に、東京カメラ部には夢があります。仲間が出来ますし写真も上達します。是非ともたくさん投稿してほしいなと思います。
格好いい書き方をすると、今まで「100人の80人に受けいられるか、100人の1人を撃ち抜くか」を目標としてきました。ビュー数とかすごい気にしますが今もスタンスは変わりません。写真で名を上げることが要求命題にない利点、「時代/コスト/社会の趨勢から離れ、求める写真だけをただ練ることが出来る」ことを幸運にも享受してきました。ただしその理念的な享楽は、引換えに「同時代の誰にもリーチされない」不安を、写真を撮る我々孤独な太陽達が知られぬまま燃え尽きていく不安を、自分が表現に携わる大勢に埋もれただ消えていく不安を突きつけてきます。今回、東京カメラ部にはチャンスを頂けたのかなと思います。いつかどこかで自分の写真が誰かの感情を揺さぶってくれるかもしれない、自らの放つ写真のさざ波が世界の誰かに届くかもしれない、撃ち抜ける人を一人でも増やせるかもしれない、そんな夢物語の蓋然性を高める本当に貴重な機会が与えられたことを、僕は凄く感謝しています。ありがとうございました。