フォトコンテストキャンペーンとその後に繋げる活用方法

開催日 : 2021年03月25日

協力 静岡県浜松市

コロナ禍の現在、そして未来に向けて、今何に取り組むべきかをお考えの皆様への参考情報として、浜松市 産業部 観光・シティプロモーション課 シティプロモーショングループ 主任 晒 由希さまをお招きして、「フォトコンテストキャンペーンとその後に繋げる活用方法」と題して本対談を開催いたしました。
本対談内では、コロナ禍における浜松市の現在の取り組みを晒さまからご紹介いただきました。また、弊社高山から、政府、自治体など多数の公的機関SNS運営代行やオンライン、オフラインで日本各地の観光・支援を多数経験している東京カメラ部として、具体例を交えながら以下の点をご紹介させていただきました。

  1. 1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束時期が読めない中、旅行先として忘れられないよう地域から発信していくことが重要
  2. 2)浜松市はコロナ禍でできることとして、SNSでの発信や発信基盤の整備を推進中
  3. 3)コロナ禍でSNSと連動して実施するフォトコンテストは、オンラインで完結でき、また、オンライン上でのPR・関係人口の創出の観点から非常に有効

詳細な対談の様子は以下のとおりです。皆様の参考になれば幸いです。
なお、浜松市は2019年、地域課題解決などにデジタルの力を最大限活用するという「デジタルファースト宣言」を出されました。
東京カメラ部株式会社は2020年から、浜松市公式Instagram運営、浜松市フォトコンテスト運営、浜松市フォトスポットサイト構築・運営をサポートしています。

登壇者

浜松市 産業部 観光・シティプロモーション課 シティプロモーショングループ 主任 晒 由希氏

浜松市 産業部 観光・シティプロモーション課 
シティプロモーショングループ 主任 

晒 由希

  • 2010年4月~ 浜松市役所入庁 広聴広報課にて情報発信業務等に従事
  • 2017年6月~ 株式会社ビズリーチへ出向
  • 2019年4月~ 観光・シティプロモーション課へ異動/デジタルマーケティングの手法を活用したプロモーションやSNSでのフォト・動画コンテスト等を実施
  • 2020年9月~ 「THIS IS HAMAMATSU フォトコンテスト」実施/受賞作品などを掲載したフォトスポットサイトも公開

東京カメラ部株式会社 執行役員/企画営業部長 高山有仁

聞き手 : 東京カメラ部株式会社 執行役員/企画営業部長 高山有仁

出演者紹介

まず、聞き手の東京カメラ部株式会社執行役員の高山から自己紹介いたします。
大学時代は、自治体経営について現場で働きながら勉強、自治体の自治基本条例制定のサポートを経験いたしました。卒業後は一社を経て、2015年に東京カメラ部株式会社に転職、現在は主に省庁・自治体様・大手企業様のSNS企画運営やインバウンド施策、フォトスポット開発、ナイトタイムエコノミー、関係人口増加などを企図したプロモーションをご支援しています。

晒さま、自己紹介をお願いします。

晒氏:浜松市役所の晒と申します。観光・シティプロモーション課に所属し、主に浜松市のブランディングや観光客の誘客を推進しております。 私は2010年に浜松市役所に新卒で入庁し、広聴広報課で市民向けの情報発信業務に従事、その後民間企業の株式会社ビズリーチに2年ほど出向しておりました。浜松市役所に戻った後は、現在の観光・シティプロモーション課で市外・県外・国外の方向けに浜松の魅力を訴求する仕事をしております。東京カメラ部と一緒にSNSを活用した事業もその一環です。

東京カメラ部株式会社のご紹介

まず、東京カメラ部株式会社をご紹介します。弊社が運営する「東京カメラ部」は日本最大級の写真好きが集まるコミュニティ、審査制の写真投稿サイトです。
主な特徴は、以下の通りです。

  • 世界中の写真愛好家の方から、毎日約4万作品をご投稿いただいている「東京カメラ部」アカウント。その中から素晴らしい作品を選び、毎日7作品を東京カメラ部のSNSアカウントでご紹介、昨年は延べ11億人の方が閲覧
  • この運営ノウハウを活かし、日本政府観光局様、環境省様、浜松市様など地方自治体様、大手企業様の世界に向けた情報発信を支援。また、Twitter Japan様などSNSプラットフォーマー様からの仕事も受託
  • 投稿写真は、日経ナショナル ジオグラフィック社様から写真集が発売されるほど、レベルの高い作品
  • 幅広い業界でのフォトコンテストの実績多数。一括(企画、募集告知、運営事務局、審査/選定、賞品発送)で受託したフォトコンテストは、150件超

浜松市と東京カメラ部の取り組み

浜松市「デジタルファースト宣言」と「THIS IS HAMAMATSU PHOTO CONTEST 2020」

浜松市フォトコンテストの募集ページ

東京カメラ部サポートで実施した浜松市フォトコンテスト「THIS IS HAMAMATSU PHOTO CONTEST 2020」のご紹介をします。
”「これが浜松だ!」と全国に伝えたくなる浜松市の魅力” をテーマに、昨年2020年9月8日から12月1日まで写真を募集しました。
東京カメラ部のSNSアカウントではフォトコンテストの告知投稿を実施、約68万人にリーチし、2,042枚の写真が集まりました。
浜松市ではフォトコンテストやSNS発信を積極的に推進されていますが、その背景をご説明いただけますか。

晒氏:浜松市は2019年に「デジタルファースト宣言」をいたしました。主に地域課題にイノベーションやデジタルの力を活用していきましょう、という宣言で、私たち観光・シティプロモーション課が担っている情報発信や浜松市の魅力のPRに関してもデジタルの力を活用する施策を展開しています。特に遠方の方に魅力を伝えるには、デジタルツールは非常に有効ですので活用していきましょう、という方針に大きく舵を切ったのが2019年でした。
そこから、私たちもSNSを活用して情報発信を行っていたのですが、自前で自治体職員が運営しておりましたため、ノウハウも専門知識もなく、なかなか認知を獲得できないといった課題がありました。
そこで外部の力を借りることにし、フォトコンテストやSNS運営に関しては東京カメラ部と一緒に、どうやったらもっとより認知を拡大し浜松市の魅力を伝えられるか、という観点で施策を企画し進めていくことになりました。

「THIS IS HAMAMATSU PHOTO CONTEST 2020」では2,000枚を超える作品が応募されました。応募枚数については、どのような感想をお持ちでしょうか。

晒氏:前年2019年に自前で実施したフォトコンテストは、応募枚数400枚程度でした。
東京カメラ部と実施した今回2020年のフォトコンテストは、単純に応募作品数だけでも、約5倍になりました。
また今回は、応募作品の質が全然違いましたことも特徴で、プロのカメラマンさんのような方やセミプロのような本格的に撮影されているような方々から非常にたくさん応募がありました。
作品の質と数ともに担保されたと思います。

入賞した作品をご覧いただきましょう。こちらは最優秀賞、優秀賞、入賞の作品です。
非常に質が高く、また、このようなところがあったんだと発見のある作品が応募されています。

浜松市フォトコンテスト・最優秀賞作品

浜松市フォトコンテスト・優秀賞作品

浜松市フォトコンテスト・入賞作品

現状の整理

現状の整理

この後フォトコンテストについて詳細にご説明してまいりますが、その前に現状の整理として、コロナ禍でできることをご説明いたします。 新型コロナワクチン接種が始まりましたが、全員にいきわたるにはまだまだ時間がかかりますし、変異株も出現し、新型コロナがいつ収束するかまだ分からない状況です。
コロナ禍において、今後の観光客誘客を考えますと、旅行先として忘れられてしまうことが一番まずいことだと思います。コロナ禍においては、旅行先候補として忘れられないようにSNSで発信していくことが重要です。
お客様のSNSのご利用は、コロナ禍で増えておりまして、どのSNSでも利用頻度が上がっております。ただ、Twitterは主にリアルタイム性の高い内容や新型コロナなどの情報収集、Instagramは主に趣味や好きなことに関する情報収集など、SNSツールごとに活用のされ方が異なります。
旅行先については、主にInstagramで情報収集されていますので、観光情報の発信は、現時点ではInstagramの活用が有効だと言えます。

コロナ禍において、浜松市と東京カメラ部が行ったこと

SNSでの「発信」と「発信基盤の整備」

浜松市では

コロナ禍で、浜松市と東京カメラ部が実施した施策についてご説明します。
コロナ禍においても浜松市では、着々と「発信基盤を整備」しながら、SNSを活用しての「発信」を行いました。

浜松市 公式アカウント Hamamatsu.Japan

浜松市 公式アカウント Hamamatsu.Japan

まずはSNSでの「発信」。写真家による定期的な撮影を行い、その写真を浜松市公式Instagramアカウント「hamamatsu.japan」で投稿し、発信しました。
また、このInstagramアカウントと連携して、フォトコンテストキャンペーン「THIS IS HAMAMATSU PHOTO CONTEST 2020」を実施しました。

続いて「発信基盤の整備」として、以下3つの施策を実施しました。

1つめは、「フォトスポットサイト」。東京カメラ部で浜松市の色々な場所を巡り、新しいフォトスポットを発掘、それを「フォトスポットサイト」にまとめる、という基盤整備を進めております。「フォトスポットサイト」には、発掘したフォトスポットの写真はもちろん、フォトコンテストの入賞作品も活用・掲載しています。

2つめは、浜松市職員様ご自身によるSNS発信力の向上のために、東京カメラ部による職員様向けの「写真撮影SNS活用オンラインセミナー」を実施しました。

3つめは、浜松市公式Instagramアカウント「hamamatsu.japan」の運営で、東京カメラ部では運営をサポートしております。もうすぐフォロワーが1万人になります。(掲載時点では1万人を達成)

フォトコンテスト開催のポイント

フォトコンテストの実施目的

フォトコンテストの目的

フォトコンテストは実施目的を明確にすることが重要です。目的は主に4つあります。

  1. 「受賞作品の2次利用」:高品質な写真をPRに活用したい
  2. 「ユーザーからの魅力発信」:SNSではこの点が一番効果を発揮。SNSでユーザーを巻き込んだ魅力発信を行いたい。SNSで実施をすることで、一方的にPRをするのではなく、参加者が周りに対して魅力を発信する仕組み
  3. 「ブランディング施策」:地域、製品や会社などに対してのイメージを訴求したい
  4. 「SNS盛り上げ施策」:SNSでキャンペーンを実施してファンのエンゲージメントを活性化したい

フォトコンテストの目的

フォトコンテストの目的

2)「ユーザーからの魅力発信」は、フォトコンテスト応募者がご自身のアカウントに、地域の魅力を撮影した写真を投稿し応募しますので、その投稿でフォロワーの方にも拡散されます。また、旅行に来て終わりではなく、フォトコンテストに参加することにより、自治体の魅力を探して撮影することになりますので、より地域とつながりが深くなり関係人口の増加にもつながります。

フォトコンテストの目的

3) フォトコンテストを通じた「ブランディング施策」は、イメージしにくいブランドコンセプトや地域のイメージなどを、具体的なビジュアルでイメージしてもらうことが狙いです。

フォトコンテストのスケジュール

全体の流れ

フォトコンテストの全体の流れとスケジュールは、以下をご参照ください。
概ね、以下の流れで進めます。

  1. 「企画~特設サイト制作」に1~2カ月
  2. 「フォトコンテスト募集期間」に1~3カ月
  3. 「審査~入賞者確定」に1カ月

「審査~入賞者確定」については、のちほど詳細にご説明します。

フォトコンテストの設計

応募写真を集めるには

応募写真を集めるためには、フォトコンテストの設計が重要です。参加ハードルを低くし、参加したくなるように設計し、多くの写真好きにリーチすることがポイントです。
この3つのポイントのどれが弱くても、応募数は減少します。

  1. 「ハードルは低く設計」:応募しやすいテーマ、SNSで応募可能、過去作品でも応募可能など
  2. 「参加したくなる設計」:賞品が魅力的、審査員が憧れの芸能人、大手フィーチャーアカウントとの共催(質の向上)
  3. 「認知・拡散」:フォロワーの多いアカウントでの紹介、広告

浜松市フォトコンテストの賞品は、最優秀賞が「ヤマハのワイヤレススピーカー」、入賞は「こだわりカタログギフト浜名湖便り」でした。賞品はどのように選定されましたか。

晒氏:浜松市の観光・シティプロモーション課は、浜松市のブランディング・観光推進の部署ですので、賞品に関してもフォトコンテストにご応募くださった方に改めて浜松市の良さを知っていただけるものにしたいと考えました。
また、写真撮影のために浜松にお越しくださった方もいらっしゃるでしょうし、もっとおいしいものを食べていただいたり、楽しんでいただきたいということでPRの一環として浜松を訴求できる賞品を主に選定いたしました。

賞品について

フォトコンテストでは、賞品もPRの場になります。
フォトコンテストの賞品として設定できるものには、金銭・モノだけでなく、以下のように多くの人に入賞作品を見られることや、首長からの表彰、特別な撮影機会などがあります。

  1. ギフト券などの金券・モノ
    例:ふるさと納税の返礼品や通販で買えるもの
  2. 名誉となるもの
    例:作品展示、広告への採用など、多くの人に自分の名前入りで写真が見られる機会の提供。著名人や公的な方がご登壇される表彰式
  3. 特別な体験
    例:写真家としての仕事の依頼や、普段は入れない場所/撮れない時間などに撮影できる機会を提供し、通常では撮れない写真を撮れる体験のご提供

「特別な体験」に関しては、その体験が素晴らしいものであればツアー化できます。
インバウンドの方や消費単価の向上施策として、また地元の方も入れない時間や場所であれば地元の方に向けたマイクロツーリズムにつなげることができます。
また、入場規制をかければコロナ対策にもなります。

フォトコンテストの審査~入賞者確定

オンラインで完結の審査システム、本人確認作業

審査の流れ

フォトコンテストの審査の流れをご説明します。
東京カメラ部では、SNSに応募された作品をAPI経由で弊社システムにダウンロードします。浜松市フォトコンテストでは、東京カメラ部で一次審査、浜松市で二次審査を行いましたが、全て弊社システムを使ってオンライン上で完結しました。審査のために集まることが難しいコロナ禍の状況に適しています。弊社の審査システムでは、複数人がログインして写真にお気に入りをつけたり、タグを付けたり、そのタグで検索や分類ができます。
実際に審査システムをお使いになっていかがでしたか。

審査の流れ

晒氏:審査システムは、管理画面内でメモを記載できたり選考状況によって写真の絞り込みができるなど、非常に高い操作性だったと思います。
また、浜松市の選考状況をリアルタイムに東京カメラ部と共有できるのも便利で、全部オンラインで完結するので、コロナ禍においてはやりやすい仕組みでした。
審査システムから作品のダウンロードもすぐ出来ましたので、所属課の上長などへの確認や承認なども速やかに行えました。

審査では入賞候補者に連絡した後、連絡が取れなかったなどの理由で入賞者を繰り上げすることもありますが、それもこの審査システムで完結できます。

フォトコンテストの審査員

審査員について

フォトコンテストの審査員についても、実施検討時のハードルの一つだと言われます。写真に詳しくないので審査が不安です、というお声をたくさん聞きます。
フォトコンテストの審査員をどなたにするかについては、いくつかパターンがあります。

一般論になりますが、写真家が審査する場合、撮るのが難しい作品/技術が素晴らしい作品という観点で選定されることが多いのが特徴です。よって、マーケティング視点でPRを目的としたフォトコンテストの際にも、その視点があまり反映されずに違う観点で作品が選ばれるケースがあります。

また、拡散力重視で芸能人が審査員の場合、審査員フィーが予算を上回ることが多く、作品選定へのコントロールが効きにくいことがあります。

昨今はインスタグラマーの拡散力を見込んで、審査員を依頼する場合もあります。
インスタグラマーに依頼する場合は、日本向けに拡散したいのにフォロワーの多くは海外在住の方だったというようなミスマッチがないように、まずはその方のフォロワー属性をご確認いただくことをお勧めします。

東京カメラ部のお勧めは、クライアント様と弊社で審査をする、という方法です。

まず東京カメラ部で、ここから選定すればどの作品でも問題ないレベルの作品ですよ、という作品を一次選定します。何作品まで絞りこむかは、クライアント様と協議の上決めます。浜松市フォトコンテストの場合は、東京カメラ部で一次選定した作品の中から、浜松市にてマーケティング利用したい作品をメインに最終的に選定されました。

フォトコンテストの炎上リスクを回避するための本人確認作業

フォトコンテストの炎上リスク

フォトコンテストの審査では、注意しなければならない点があります。

  • 盗作の作品を入賞させてしまう
  • あるはずのないものを合成した写真を入賞させてしまう
  • マナー違反をして撮影したものを入賞させてしまう、などが挙げられます。

万一、盗作作品を入賞させた場合は、主催者がなぜ盗作に気づかなかったんだ、ということで、PRどころか炎上してしまいます。
東京カメラ部では、フォトコンテストの炎上リスクを回避するために、入賞者を確定する前に「本人確認作業」を行っています。
本人確認作業では、入賞候補になった方に撮影したご本人しかお持ちでないオリジナルのデータを提出していただきます。また、このオリジナルデータは編集前のデータですので、合成前/合成後がわかります。このような本人確認作業を一件一件丁寧に実施していますので、審査から入賞者確定まで1カ月ほどかかります。
今回の浜松市フォトコンテストでも、本人確認作業を実施しました。1カ月は長いな、と思われたかもしれませんが、自治体さんとしてどのようにとらえていらっしゃいますか。

晒氏:本人確認作業は確実に、やったほうがいい、と言えますね。民間企業に比べ行政は、より一層モラルや法的なリスクについて非常に厳しい目で見られますので、知らなかったでは済まされないことが多いのです。
リスクは避けたいけれども、自治体にはフォトコンテストに関してのリスク回避の知識がございません。どのようなことを調べればリスクを回避できるのかいうポイントが全然分かりませんでしたが、今回東京カメラ部の審査の作業を見て、こういうところを確認するとよいのかと勉強になりました。私たちだけでは無理だったな、と感じました。

本人確認作業は、カメラや写真の専門知識がないと難しい作業です。
東京カメラ部では、入選作品を確定する前に、入選候補作品の撮影者とやり取りをして本人確認作業を行います。ここまでの手続きを踏むことでクライアント様にもご安心いただくことができ、フォトコンテストのリスクに敏感な大手カメラメーカー・省庁・自治体からのご依頼を頂戴しています。

フォトコンテスト入賞作品の活用方法

作品だけでなく撮影者とのつながりも価値

活用の仕方

フォトコンテスト入賞作品の活用は、「オンライン」での活用と「オフライン」での活用があります。
入賞作品の活用として、SNS投稿や広告配信などオンラインでの活用、写真展やポスター、交通広告などのオフラインでの活用があります。
また、入賞作品だけでなく、入賞者とのつながりを是非大事にご活用されることをお勧めします。入賞者にインタビューし、撮影術や場所の魅力を新たなオンラインコンテンツにしたり、入賞者の方に製品やサービスのクーポンを配布して販促を行うことができます。
アンバサダーとして任命し写真撮影・写真提供を依頼することでオフラインでの関係構築もできます。実際、墨田区ではフォトコンテスト入賞者をアンバサダー「墨田区10選」として任命し、特別な撮影機会をご提供し、撮影した写真をご提供しただく、という施策を実施しています。

写真と撮影スポットが紐づいている「浜松市フォトスポットサイト」

活用の仕方:フォトスポットサイト

今回、「浜松市フォトスポットサイト」を作りました。
今までの観光サイトとの大きな違いは、どこからこの写真が撮れるかが地図上でマッピングされている点です。地図から感覚的に写真を選び、拡大して観光情報を調べることができます。

(左側のマップをご覧いただくと緑の点々のアイコンがあり、そこにマウスオーバーすると対象の写真のサムネイルが表示されます。それをクリックすると右側の画面のように写真を拡大でき、観光情報が見られるようになっています。)






晒氏:これまでも観光サイトはありました。その他に、映えスポットを紹介する特設の別のサイトがあったりなどそれぞれがバラバラに情報を発信していました。そして、このきれいな写真って、どうやったら、どこで撮れるかというような情報は発信していませんでした。
今回の「浜松市フォトスポット」の掲載写真を撮影した、東京カメラ部がアサインした写真家は、いわゆる観光素材で使ってたような場所でも全然違う視点で切り取って撮影してくれました。
市民の方から見ても、あの場所ってここから撮るとこんな風に切り取れるんだとか、面白い写真に撮れるんだみたいな気づきがあり、マイクロツーリズムの観点でも「浜松市フォトスポットサイト」は、非常に有益なツールになったかなと感じてます。

観光情報として観光地を「見る」という情報はまとまっていても、ここからこういう写真が「撮れる」という情報はまとまっていないことがほとんどです。市民にも気づきがあるこのようなフォトスポットサイトを構築すると、ご覧になった方々のシビックプライド醸成にもつながりますね。

活用の仕方:フォトスポットサイト

「浜松市フォトスポットサイト」では、いろんな写真家の写真が採用されていますが、いずれもその方のお名前入りで掲載しています。
お名前入りで写真をご紹介することによって、写真家はご自身のお名前入りの写真を多くの方にご覧いただけるとともに、写真家の皆さんがご自身のSNSアカウントで投稿し拡散してくださる、というメリットがあります。

最後に、フォトコンテスト入賞作品の活用の事例として動画をご紹介します。

東京カメラ部主催の「日本写真100景」フォトコンテストの入賞作品をスライドショーでつないで動画を作成しました。
一般的に動画の制作は、費用と工数の観点からハードルが高くなりがちですが、このようにフォトコンテストで入賞した作品を静止画でスライドショー的に動画を作ることで、YouTubeのコンテンツとしての活用などフォトコンテスト結果ページとは異なる形でのコンテンツ作り・情報発信ができます。この動画のように高品質な写真で構成すれば、見ごたえのある動画を作ることができます。

本日は、貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。

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