トークショーレポート
Talk Show Report
2024年9月20日(金)~9月23日(月・休)、東京・渋谷ヒカリエにて「東京カメラ部2024写真展」が開催されました。開催期間中のイベントステージでは、人気フォトグラファー、写真業界関係者、歴代東京カメラ部10選などをお招きして、さまざまなテーマでトークショーが行われました。
9月21日(土)に行われた「こおりやま広域圏」のトークショーでは、写真家 横田裕市氏、東京カメラ部10選 photo_booooy氏、郡山市国際政策課 菅野晃一氏にご登壇いただき、「クローズアップこおりやま広域圏 〜伝えたい魅力〜」というテーマでお話しいただきました。
菅野「福島県郡山市から参りました。昨年に続きまして郡山市出身の写真家お二人をお招きし、『クローズアップこおりやま広域圏 〜伝えたい魅力〜』というテーマでお話をさせていただきます。本日の流れなのですが、まずお二人のご紹介の後に、今回の写真展出展にあたり開催したフォトコンテストの受賞作に対してお二人からコメントをいただければと思います。そして最後にお二人の作品を拝見できればと思います。それでは自己紹介をお願いします」
横田「写真家の横田裕市です。郡山市の出身で、大学卒業まで福島県におりました。住まいは東京なのですが、東京から通う形で郡山のプロモーションや撮影を行わせていただいております。去年のトークショーに引き続きphoto_booooyさんとご一緒できて嬉しいです。よろしくお願いします」
photo_booooy「フォトコンテストの審査員をつとめさせていただきました、東京カメラ部10選2020のphoto_booooyと申します。私はいま郡山に住んでおり、写真活動の拠点としております。郡山には自然豊かな場所がたくさんあって、皆さんも素晴らしい作品をご応募いただいて魅力的なところを発信していただいてると感じました。改めてこおりやま広域圏の魅力を横田さんと一緒にお伝えできればと思います。よろしくお願いします」
菅野「最後に私の自己紹介をさせていただきます。私は郡山市役所に勤めている公務員です。国際政策課という部署でシティプロモーションをしております、菅野と申します。技術的なお話はお二人にお任せしまして、“まち”のPRという視点でお話をできればと思います。よろしくお願いします」
菅野「まず郡山市についてです。福島県は東北の一番南にありまして、そのちょうど真ん中に郡山市がございます。人口は約32万人。東京まで新幹線で80分くらいで、東京の方からは『都内で移動するより近いね』と言っていただくこともあり、アクセスが非常にしやすくなっています。高速道路や鉄道も郡山市でクロスしておりますので、利便性がいいと思います。広域圏という言葉を初めてお聞きになった方もいると思います。いま日本全体で人口が減っていて、かつ少子高齢化ということで、一つの自治体だけでなく周りの市町村と一緒にいろいろな施策をしていこうという仕組みです。今回のフォトコンテストも郡山市だけでなく、周辺の市町村も合わせたものになっております」
菅野「今回は6〜7月にかけて『こおりやま広域圏 つながるフォトコンテスト』を開催しました。お二人には特別審査員ということで、今回は3,000件を超える応募作品を審査していただきました。こおりやま広域圏としてブース出展していますが、これからご紹介する作品もすべてブース内にて飾ってありますし、特別審査員のお二人の作品も展示させていただいておりますのでぜひご覧ください。早速受賞作品を紹介していきたいと思います。まずは郡山市賞です。藤田川という川が流れておりまして、お花見スポットになっております。まず横田さんからお願いします」
郡山市 賞
「JUMP!」
【撮影場所】藤田川ふれあい桜
【撮影者】AKIKO FUKUDA (@akiko_o4)
横田「藤田川は川に沿って桜並木がある美しい場所で、私も何度か撮影で訪れています。平日でも家族連れの方がおり、和やかな雰囲気で撮影ができます。意外と桜を入れて撮影するのが難しいと感じておりまして、昔は苦手意識があったくらいでした。こちらの作品は縦構図で、前ボケも入れつつ中央に人物と川を配置しています。桜並木と川と人物と、バランスが取れた作品だと思います。私自身も見習いたいと思いました」
photo_booooy「バランスが整っていて、構図としては定番でありながら、前ボケが印象的です。桜の開花状況をおさえる行動力も見えます。タイトルの『JUMP!』もいいですよね。素敵な瞬間をしっかりおさえたのが審査のポイントのひとつです」
平田村 賞
「青のロンド」
【撮影場所】ジュピアランドひらた 世界のあじさい園
【撮影者】@kumicho.0614
菅野「続いては平田村賞です。ジュピアランドひらたという場所がありまして、県内有数のお花のスポットになっています。4月下旬から芝桜が咲き乱れ、夏になるとアジサイやユリが見られる場所で、たくさんの人が訪れます。世界にあるほとんどのアジサイを見ることができるので『世界のアジサイ園』ともいわれています。横田さんからコメントをお伺いできればと思います」
横田「市内でも有数のアジサイスポットということで、美しいブルーが撮れています。アジサイの写真はありきたりなカットになりがちな中、アジサイと女性の服の色の調和がしっかりととれていますね。手前から奥にかけて見せる縦構図が美しい一枚です」
本宮市 賞
「池の中の星空」
【撮影場所】本宮市白岩 大岩入池
【撮影者】masa3266
菅野「ありがとうございます。続いては本宮市賞です。岳山ふれあいの森という公園の敷地内にある池です。スイレンの花のなかにポツポツと白いものがありますが、羽衣藻という藻だそうです。こちらを写したものなので『星空』というタイトルになっています」
三春町 賞
「里のサクラと天の川」
【撮影場所】三春町大字七草木「七草木桜」
【撮影者】露木 孝範
菅野「続いては三春町賞です。よく見ていただだくとわかるのですが、共同墓地に立つエドヒガンザクラを写したものです。撮影者の方からも位置取りが大変だったとコメントをいただいております。三春町といえば滝桜が有名ですが、特に一本桜、太い桜はたくさんあります。ぜひ訪れていただいていろいろなフォトスポットを探していただければと思います」
古殿町 賞
「魂の雄叫び」
【撮影場所】三株高原キャンプ場(流鏑馬大会春の陣)
【撮影者】niga713
菅野「続いては古殿町賞です。流鏑馬をPRしている町で、春と秋におこなわれる流鏑馬大会を写した一枚です。photo_booooyさん、コメントをお願いします」
photo_booooy「疾走感と迫力もさることながら、表情が素晴らしいですね。矢を放ったあとの気合いが入った表情。構図も整っていて、人物や馬や弓の端までしっかりと収められていることもポイントで、まとまりがよく素晴らしい一枚です」
須賀川市 賞
「mission complete」
【撮影場所】松明あかし
【撮影者】miyasan._
菅野「続いて須賀川市賞です。松明あかしというお祭りで、須賀川市の伝統行事です。例年11月の第二土曜日におこなわれておりますが、今年は11月9日に開催予定です。大きな松明がたくさんありまして、近くに行くと熱いんですね。熱気がすごいんです。炎の熱気もそうですが、参加している人たちの熱気も感じる、迫力あるお祭りです。横田さんにコメントをお伺いできればと思います」
横田「参加されている方の記念写真を後ろから撮影しているものです。たずさわった方の勇姿が写っています。偶然かもしれないのですが、松明の炎が漢字の『山』のような漢字に見えますよね。人々の勇姿と伝統行事の荘厳さがシルエットになってドラマチックに表現されているなと思います。元々松明あかしは須賀川城が伊達政宗に攻め込まれたときに戦った人々を弔うためにおこなわれた行事で、430年もの伝統があります。私も11月に撮影しに行こうと思っています」
玉川村 賞
「夢ごこち」
【撮影場所】南須釜念仏踊り
【撮影者】うた uta_toshi
菅野「玉川村賞です。南須釜地区というところで受け継がれているお祭りです。春と夏におこなわれ、新盆の家を巡って踊られる念仏踊りです。photo_booooyさんお願いします」
photo_booooy「少女たちの奥に連なる流れのラインが美しいです。踊りが不揃いなところが、かえってあどけなさや魅力を感じる一枚です。奥で身振り手振りをしている大人の女性たちが写っているのですが、この方たちも幼い日に踊っていたんじゃないかな、と想像を掻き立てられました」
菅野「衣装もすごく華やかで、写真家の方もよく訪れる行事です」
磐梯町 賞
「磐梯町舟引き祭り」
【撮影場所】磐梯神社
【撮影者】yabe51
菅野「磐梯町賞です。いわゆる綱引きなのですが、舟引き祭りといいまして、県の文化財に指定されています。この先に米俵がついた木の舟があって、それを引き上げています。東が勝てば豊作、西が勝てば米の値段が上がるといわれています。それを後ろから撮影した作品です。祭礼の写真が続きましたが、各地のお祭りをこのようにご紹介できるのも、フォトコンテストの魅力かなと思います」
二本松市 賞
「天空の城跡『霞ヶ城』」
【撮影場所】霞ヶ城公園
【撮影者】miho harada
菅野「二本松市賞です。幻想的な写真ですね。受賞者の方も『スポット探しから気象条件に恵まれるまで、一年以上かけて撮った』とあります。photo_booooyさんにお話をお伺いできればと思います」
photo_booooy「霞ヶ城には行ったことがあるのですが、桜の時期や紅葉の時期でした。このような構図で離れた場所から雲海と撮られた写真を見たのは初めてで、衝撃を受けました。一年以上苦労されたということで、並々ならぬ努力や執念が生み出した、絶景という言葉がふさわしい一枚だなと思います」
菅野「霞ヶ城は観光スポットなのですが、私もこういった一枚は初めて見ました」
大玉村 賞
「古廟の朝」
【撮影場所】象目田稲荷神社
【撮影者】昆 愛(@strelitziaaugusta)
菅野「大玉村賞です。象目田稲荷神社という神社です。私もこの写真を見るまではこの神社を知りませんでした。地域の素晴らしいスポットをフォトコンテストのおかげで知ることができました」
田村市 賞
「星に誓いを」
【撮影場所】星の村天文台
【撮影者】鈴木遼
菅野「田村市賞です。一年中天の川が見られるという、夜空が澄んでいる『星の村』として有名です。
鍾乳洞で有名なあぶくま洞がフォトスポットとして人気で、このコンテストで二年連続最優秀賞の撮影地となった仙台平展望台もあります。この作品は横田さんにコメントをお伺いできればと思います」
横田「祖父母の家が田村にあるのですが、意外と自分が田村のフォトスポットを知らなかったんだと痛感しています。田村にも人工的な建造物と星空を組み合わせて撮る美しい場所があるんだと思いました。超広角を使って形をしっかり写しています」
猪苗代町 賞
「彩る天鏡湖」
【撮影場所】猪苗代湖長浜
【撮影者】kokopapa(ここパパ)
菅野「猪苗代町賞です。ご存じの方も多いと思いますが、日本で四番目に広い湖です。『天鏡湖』ともいわれる美しい湖です。この作品も横田さんにコメントをお伺いできればと思います」
横田「私の勝手な想像ですが、福島県民の方って海より猪苗代湖で育った方が多いと思います。私も小さいころ家族でよく湖水浴を楽しんでいました。大人になって写真を撮るようになってから、風景としての猪苗代湖の美しさに惹かれるようになりました。白鳥と亀の観光船があるのですが、廃業して、なくなるところだったんですね。それが事業継承され、いまこうして湖にあります。失われるはずだった風景がいまでも美しい形で写真に残せるということは、観光船の事業に携わった人にも感謝ですし、魅力を伝えていく撮影者の方にも敬意を感じます。リフレクションが美しい一枚です」
菅野「郡山市は猪苗代湖から水路を引いて発展しました。猪苗代湖が母なる湖だと私たちも思っています」
浅川町 賞
「浅川オレンジ」
【撮影場所】城山公園
【撮影者】チョコ(_choko1)
菅野「浅川町賞です。小さく電車が写っています。水郡線というローカル線で、郡山市と茨城県水戸市を結んでいます。夕日がオレンジ色に映えていますね」
横田「水郡線は撮るよりも乗る方が多かったですね。郡山に住んでいるときに乗っていました。田植えの時期を狙って、リフレクションが美しく、天候も良いです。福島は自然豊かな県で、お米も美味しいんですね。田園のある福島の風景ということで、私も好きな一枚です」
石川町 賞
「夏の空気と水郡線」
【撮影場所】石川町 水郡線沿線
【撮影者】yamakuma_0520
菅野「石川町賞です。偶然なのか、こちらも水郡線を撮影した一枚です。受賞者の方のコメントにも『この場所は人気スポットではないので、誰もいないなか、ひとりのんびりと時間を過ごしました』とありました」
鏡石町 賞
「初夏の訪れ」
【撮影場所】岩瀬牧場
【撮影者】Na-na
菅野「続いては鏡石町賞です。岩瀬牧場という動物との触れ合いも楽しめる観光牧場です。夏には背の高いトウモロコシでつくられた巨大迷路ができまして、お子さんにも人気です。photo_booooyさんお願いします」
photo_booooy「まず構図のとり方と、余白の作り方がいいなと感じたのが第一印象でした。大きな銀杏の木と子供たちの対比が素晴らしいです。子供たちを見るといかに大きな木であるかが伝わりますよね。こんなに大きな木があるとは知りませんでした。子供たちの表情から本当に楽しんでいるんだなと伝わってくる一枚です。私も家族の写真を撮るのですが、ここに行って撮ってみたいと思わせてくれました」
小野町 賞
「さんぽみち」
【撮影場所】夏井千本桜
【撮影者】tae_11o5n
菅野「小野町賞です。夏井川の両岸にはソメイヨシノが千本植えられていることから、夏井千本桜といわれております。県内でも有数の桜のスポットですが、桜の時期ではなくて夏の時期に撮られています」
photo_booooy「桜が有名なスポットなので、夏の写真はあまり見たことがありません。背景に余計なものを入れず、あえて平面的な切り取りをすることで、まるで絵本の一ページを見ているような、ストーリー性を感じる一枚です」
天栄村 賞
「雪降る街で」
【撮影場所】ブリティッシュヒルズ
【撮影者】keico(@____amerinco____)
菅野「こおりやま広域圏17市町村賞を受賞した最後の作品となります。天栄村賞です。ブリティッシュヒルズという中世イギリスを再現した施設です。7万坪という広大な土地にあるイギリスを感じさせるようなスポットです。photo_booooyさんコメントをお願いします」
photo_booooy「まずカメラワークが上手だなと思いました。正面ではなく少し斜めから撮ることで立体感が出ますし、右端に道を入れることで奥行きを感じる要素になっています。天候もあいまって奥が霞んでいるように見えるのですが、すべて立体感を出すことに繋がっています。赤い看板と赤い衣装で主役が引き立ち、視線が惹きつけられる一枚です」
菅野「ありがとうございます。続きまして、今回のトークショーのタイトルになっている『クローズアップこおりやま広域圏~伝えたい魅力~』ということで、特別審査員をつとめていただいたお二人のお写真を拝見させていただきながら、こおりやま広域圏の魅力を伺いたいと思います」
横田「郡山市の雪村庵という昔ばなしに出てきそうな小さな庵です。その竹林と、雪村桜といわれている桜です。こおりやま広域圏は桜の名所がたくさんあるのですが、私がここを訪れたときに、昔ばなしに出てきそうな風景だなと感じたのを覚えています。室町時代後期の雪村という画僧が晩年この庵で暮らしたため、雪村庵といわれています。非常に歴史がある美しい場所を撮りながら、その歴史に思いを馳せるのも楽しみのひとつです。皆様もぜひ訪れてストーリーを感じていただきたいです」
菅野「この周辺には水田が広がっていて、そこに庵がポツンとあるところも趣がありますね。続いてニ枚目をお願いします」
横田「今回のトークショーにあたって迫力のあるパノラマ写真を見せたいなと思い撮影したものです。福島県の安達太良山に登った人しか見ることができない風景です。沼ノ平火口といい、一般的には爆裂火口といわれています。よく『福島にも火星があった』と言われ、地球ではないような、スケールの大きい場所です。学生のころに学校の行事で登ったのですが、そのときはしんどいという思いしかなかったのですが、大人になって登山をするようになり、福島にもこんなにきれいな場所があったんだと私自身も感動した場所です。スケール感をお伝えしたくて、パノラマで撮影しました。福島県は山があるのですが、山だけでなく麓にもいい温泉があったり、食べ物も美味しいし、福島を離れてからそういうところがより好きになりました」
菅野「麓には岳温泉という昔ながらの温泉もあります。それでは三枚目の作品の解説をお願いします」
横田「猪苗代湖の南にある布引高原の一枚です。近年ではひまわり畑と風車でSNSのフォトスポットになっています。実はこの場所ができたのが2007年で、私は大学生の頃でした。見に行った当時はひまわりもなにもなくて、高原に風車が立っているだけでしたが、そのときからこの場所が大好きだったんです。福島県内のフォトスポットのなかでは個人的にはすごくお気に入りですね。壮大な福島の景色を楽しむことができ、33基の風車が立ち並んでいます。これらの風車はドイツ製で、ドイツは風力発電では世界一の国です。そこから導入された風車によって、日本最大級の電力を福島で起こしているんです。ぜひ訪れてほしい場所です」
菅野「湖南町は会津寄りなので、雪も多く降りますし、独特の食文化もあり、個性的で面白い町だと思います」
菅野「続いてphoto_booooyさんお願いします」
photo_booooy「三春町の有名な一本桜の隣で撮影した一枚です。子供たちと写真を撮るときに人気スポットだと人が多く大変なのですが、隣にも実は立派な桜があるんです。三春町には名前はないかもしれないけれど立派な桜がたくさん咲いていて、家族でドライブしに出かけるのが楽しいです。ここは毎年声をかけさせていただき、民家の庭から撮影させて貰っています。菜の花と桜のなかで子供たちが楽しそうにしている写真を見返すと思い出がよみがえります。こおりやま広域圏は家族で出かけるにも魅力的な場所がたくさんありますし、あえて定番を外した一枚を撮ってみても楽しいかもしれません」
菅野「こおりやま広域圏は桜の名所で、本当に名もない素晴らしい桜がたくさんあります。名所はソメイヨシノが多いのですが、周辺だとシダレザクラが多く、どこを撮っても絵になります。ぜひお気に入りの一本を探して欲しいです」
photo_booooy「猪苗代町で撮影した一枚です。こちらも定番スポットではなくて、家族でドライブをしていたときに魅力的な『金床雲』が見えたので急遽車を止めて撮影した写真です。家族でドライブするのが好きでよく猪苗代方面に出かけるのですが、広大な景色があって、夏には雲が広がった写真が撮影できます。思わず撮影したくなるような風景がたくさんあるので、ぜひ訪れていただきたいです。猪苗代は美味しい食べ物がたくさんあるので、思い出作りにはとてもいいと思います」
photo_booooy「猪苗代湖の青松浜で撮影した一枚です。小さく写っているのが福島で有名な磐梯山です。リフレクションは時期によっては見られなかったり、雨の程度によっては水たまりがなかったりします。この日もたまたまドライブの帰りに立ち寄ったところ、偶然手前に水たまりがありました。アート性の強い写真ですが個人的にこういった写真も大好きです。実はここは人気スポットで、晴れた日には磐梯山のリフレクションを通して美しい風景が撮れます。キャンプ場にもなっているので、ぜひ訪れて、楽しみながら絶景写真を撮ってみてください」
菅野「ありがとうございました。横田さんは郡山出身でいま東京にお住まいですが、離れているからこそ感じる魅力はどんなところでしょうか?」
横田「福島を離れてみて、福島のポテンシャルの高さに気づいて驚いています。自然の豊かさや食、温泉など、魅力の解像度が上がった気がします。家族が住んでいるので、帰る場所として福島県があることを嬉しく思います。この写真展ではビジュアルで皆さんにお伝えしてはいるのですが、桃も美味しいですし、お米も美味しいので、食を通した観光も楽しんでいただきたいです」
菅野「photo_booooyさんは郡山で暮らしていて、ご家族と写真を撮ってみて感じる魅力はありますか?」
photo_booooy「とにかく自然が豊かで四季が美しいと思います。都会には都会の良さがあると思うのですが、こおりやま広域圏の魅力は、どこに出かけても美しい緑があったり紅葉があったり桜があったりすること。いつまでも飽きないです。今日はここに行こう、明日はここに行こうと思えるし、子供たちに美しい景色を見せてあげられるのは誇らしいことだと感じます。あとは、横田さんもおっしゃっていましたが食も素晴らしいです。お米とかラーメンとか。私はラーメンが大好きなんです。私、ほとんど他の県に出ないんですよね。こおりやま広域圏にばかり出かけているのですが、なぜかと考えたときに、とても魅力的な場所だからだと感じました。ぜひ皆さんにもそれを感じていただけたらなと思いました。訪れていただき、写真を撮っていただき、盛り上げていただけたらと思います」
菅野「そこで生活している人が暮らしやすいまちというのが、外から見てもきっと魅力的な‟まち”なんですよね。それをカメラを通じて発信することが大切なのかなと思います。カメラを通して魅力に気づいたら、SNSなどで発信していただくと、まちがよくなっていき、自分も楽しくなる。カメラや写真はまちづくりやまちを好きになるために必要なものだと思っています。来年もフォトコンテストを開催する予定なので、ぜひ皆さまにもご参加いただきたいです。本日はありがとうございました」