トークショーレポート
Talk Show Report
2023年9月15日(金)~9月18日(月・祝)、東京・渋谷ヒカリエにて「東京カメラ部2023写真展」が開催されました。開催期間中のイベントステージでは、人気フォトグラファー、写真業界関係者、歴代東京カメラ部10選などをお招きして、さまざまなテーマでトークショーが行われました。
9月16日(土)に行われたキヤノンマーケティングジャパンのトークショーでは、ヒコーキ写真家のルーク・オザワ氏、レース写真家の熱田 護氏(リモート出演)にご登壇いただき、超一流ならではの撮影術についてお話しいただきました。
東京カメラ部運営 塚崎(司会)「本日はトークショーにお越しいただきありがとうございます。誰もがご存知のおふたり、ルーク・オザワ先生と熱田 護先生をお迎えし、お話を伺いたいと思います。本日はよろしくお願いします。早速、作品をご紹介させていただきたいと思います。まず熱田先生の作品からです。僭越ながら、私のほうで数枚ずつ作品を選ばせていただいたので、その作品についてお話をお伺いして行ければと思っております。この写真はどちらで撮られたものになりますか?」
熱田「この写真はオーストリアのレッドブル・リンクというところで撮りました。本来、発煙筒はドライバーの視界が見えにくくなるため禁止されています。写真の手前に写っている車のマックス・フェルスタッペン選手。彼が優勝し、そのウイニングランなんですが、スタンドはフェルスタッペン選手の応援団席だったので、きっと何か起こるだろうと思っていました。レースの表彰式にはちょっと遅れてもいいかなと思っていたら、このようなオランダのユニオンカラーのオレンジ色の発煙筒の煙が予想通り流れたと。ここにいて本当に良かったです」
ルーク「こうなるとは知らなかったんだ」
熱田「こうなればいいな、とは思っていました」
ルーク「それでなっちゃうんだ。すごいね。やっぱりプロは予想と予測だよね」
塚崎「熱田先生はF1を撮っていらっしゃいますが、主体を小さく捉えた写真でも、そこにちゃんと目が行き、全体の物語を感じさせる作品をお撮りになっており、僕は熱田先生の大ファンです。また、熱田先生はこのように車が一部しか見えないようなシーンでも作品を撮ってらっしゃいます。けれどもすごい作品を撮ってらっしゃいます。熱田先生、この作品についてご紹介いただいてもよろしいでしょうか」
熱田「朝から雨がずっと降っていて、強く降ったり弱まったりしている日でした。セッションがはじまる前に、雲の切れ間から太陽が出てきたのですが、レースカーが走ると水気はなくなっていってしまうので、最初の一周か二周にはチャンスがあるんじゃないかなと思っていて、その時に太陽が出てきてくれて、これはいいかもしれないと。予想以上に良い写真になりましたね」
塚崎「作品を撮る上で、カメラが一眼レフからミラーレスになったことの利点はありますか?」
熱田「測距点が全域にあって、画面のどこにでも測距点が行くこと、あとはファインダーで露出がそのまま見えるということ、トラッキングAFの精度の高さもいいですよね。RFレンズの性能、速いシャッタースピードなど、他にもいろいろと利点はあります」
塚崎「オートフォーカスで撮ってらっしゃるんですよね?被写体のスピードが速くて、まともに見えない状況でもちゃんとピントが来るものですか?」
熱田「ピントは合いますね。驚きますよね」
ルーク「プロもビックリ。撮れていたときはモニターを見て驚いたりするものなの?」
熱田「いやあ、次から次へと車がくるからその場ではわからなかったけれど、ああ、撮れていて良かったなと」
塚崎「ちなみに、EOS R3以前にお使いだったカメラは何ですか?ずっとミラーレスを拒否されていたと伺っているのですが」
熱田「EOS-1D X Mark IIIでした。EOS R3に至るまでの機種も使ってきましたが、やはり速いF1カーに対してはファインダーのタイムラグがあったので、僕にはダメだと。EOS R3になってからは違和感が少なくなったので、これならいけると感じました」
塚崎「次の作品に移ります。こちらもカッコイイですね。後ろが真っ黒ですが、これはどういうことでしょう」
熱田「モナコGPでカジノ・コーナーに向かって坂を上ってくる場所で、後ろが建物で影になっていて、日なたに出てくる瞬間の写真です。半分影にしなければ嫌だなとは思って撮りました」
ルーク「この対比の思い切りがすごいよね。これ編集者が喜ぶよね。上に文字いっぱい入れられるからさ」
塚崎「これは編集上、写真展のポスターとかでも使いやすいですね。こちらの作品もEOS R3だから撮れたとおっしゃっていたものだと思います。解説していただいてよろしいでしょうか」
熱田「ベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンという有名なサーキットです。雨が降ったらここから撮りたいと、長年思っていました。今までのEOS-1D X Mark IIIならシャッタースピードの最高速度は1/8000秒まででしたが、EOS R3なら電子シャッター時に1/64000秒まで切れます。これは焦点距離50mmのレンズで撮影していて、車まですごく近いんですが、全力疾走する車を撮ることができています。流し撮りができるようなスピードと距離じゃないから高速シャッターで止めるしかない。EOS R3の1/64000秒だからこそ撮れた写真です」
塚崎「機材で表現が広がったということですね」
熱田「そうですね。置きピンをしています。車のスピードは軽く200キロを超えているので、秒間30コマの連写が役に立ちます。電子シャッターで切りっぱなし」
ルーク「枚数が増える一方だよね」
熱田「本当に困る」
塚崎「それにしても1/8000秒でも止めることができないスピードってすごいですよね。1/64000秒だと雨も止まって見えますよね。これはすごい。みなさんこれは撮りたいはず。撮れたら一生ものの一枚になりそうですね。この先の坂まで見えているところが本当にかっこいいです」
熱田「とても有名なコーナーなので、それを入れて撮りました」
塚崎「そこまで考えていらっしゃるんですね。次の作品です。これはどこからどう撮られたんですか?」
熱田「サウジアラビアのアブダビGPで、これはビルの45階から撮っています。カメラマン用に開放してくれているんです」
塚崎「よく見ると車が小さく写っていて、レースを実況中継しているような写真です。このシーンをイメージしてビルに上がったのですか?」
熱田「そうですね。これは 焦点距離11mm の画角で撮っています。45階なので窓は全開にならず上ヒンジで隙間が30cmくらいありまして、そこから手を出して背面モニターを見ながら撮っていて、だからミラーレスじゃないと撮れない写真なんです」
塚崎「続いても好きな作品です。みなさんわかりますか? ここに車がいて、光が反射しているんです」
熱田「アゼルバイジャンの旧市街地です。夕日が美しい時間に撮影しています。置きピンだと思います。」
塚崎「車がちょうどやってくる『点』を撮ることができるんですね。これも露出が確認できる電子ビューファインダー(EVF)の利点があったのかなと想像します。そして次の作品です」
熱田「オランダGPで突然豪雨になりました。なかなか雨粒まで写るような豪雨の中で撮るシーンは少ないですね。いま560〜570戦を撮っていますが、ここまでの雨は数えるくらいしかないです。ここまで降ると危ないから中止になってしまいます」
塚崎「雨に打たれながら撮っているのですか?」
熱田「もちろん。急に降ってきたのでカメラだけ雨合羽で守って、自分はずぶ濡れになりながらです。カメラは濡れて壊れると困りますが最近は壊れることはないですね。銀塩時代は壊れたものです」
ルーク「僕も雨の中で撮ることはあるけれど、レインカバーは好きじゃないから野ざらしですね。レンズとかにちょっとホテルのタオルを借りてきてかけるくらい。メーカー推奨じゃないけれども、信頼して使っています」
塚崎「次の写真もまた素晴らしいです」
熱田「これもサウジアラビアのアブダビです。先ほどと同様45階のビルからですが、今度はベランダに出て焦点距離400mmのレンズで撮っています。ナイトレースで さまざまなLED で照らされていて、それを流し撮りでブラしています。これは止めて撮ってもおもしろくない。そして斜めにしたほうが動きが出るかなと」
ルーク「いや、斜めになっちゃったんだよね(笑)」
塚崎「車はちゃんと止まっているんですよ。車の速度に合わせてカメラを振っているので、周囲は流れているけれども車は止まっているという『流し撮り』という手法です。この速さの車だと流し撮りは難しいですよね」
熱田「難しいですね。流し撮りはあまり得意ではないです」
ルーク「飛行機でも流し撮りってするんだけど、こういう点光源を見るとだいたいのシャッタースピードがわかるんだよね。電気って50khzや60khz の周波数帯で流れていて、目で見てはわからないけれどチカチカ点滅しているじゃない。点光源がどう写されているかでわかるんだよね。これは1/2秒とか1/4秒とかじゃない?」
塚崎「これは1/3秒ですね。縦位置で流し撮りって珍しいですよね」
熱田「そうですかね。状況によってそれは縦でも流し撮りします」
ルーク「僕の中で飛行機写真に縦位置の概念はないな(笑)。動きものって一瞬だから、縦かな横かなとか悩みたくない。だから横でいっちゃう。あるとき、キヤノンさんから次の機種は縦位置グリップが一体型だと言われたんだけど、興味ないなって」
塚崎「おふたりは撮影データに対してトリミングをしますか?」
ルーク「しない。フレーミングで完結させるためにズームレンズを使っているから。現場でやるという主義」
熱田「僕もしないですね」
塚崎「熱田先生、ありがとうございます。まだまだたくさん素晴らしい作品を用意していたのですが、ここでルーク先生のスライドに移ります」
ルーク「ちゃんとトークショーの時間をキープしてるね(笑)。はい、この写真は伊丹空港、千里川に太陽が沈んだ後、真っ暗になる前の『ブルーモーメント』という時間帯に降りてきたボーイング787。これは787だとわかる人にはわかる。エンジンの後ろのギザギザになっているからね。787は赤く光るアンチコリジョンライト(衝突防止灯)の間隔が長いから捉えやすい。そして飛行機を止めて撮るには明るいレンズがほしいから、RF85mm F1.2 L USMを使っています。シャッタースピードは1/80秒で、飛行機の動きに合わせてレンズを振ればこうやって撮れます」
塚崎「レンズを振っているんですか」
ルーク「もちろん。到着といっても時速200キロ以上出ているから、僕の真上を通ったときにレンズを振りながら連写で撮って、その中から選んだ1枚。赤いのは、アンチコリジョンライトがたまたま光ったときを撮っているからで、これもこう撮れるとは限らないと」
塚崎「そうなんですね。続いてお願いします」
ルーク「羽田空港第1ターミナルの展望デッキです。夜に雨が降っていました。屋根がある場所で椅子まで用意して撮っているという(笑)。狙いはボーイング767。着陸時に使うアイドルリバースという逆噴射は、いまエコで控えめになっているんだけども、767の場合、ほとんどのパイロットはランディングした瞬間に強く逆噴射をかけるから、こうやって水しぶきを巻き上げてくれる。だからフライトレーダーを見ていて、雨の日に767が降りてくるときは狙い目。でも、いま767はいろいろなペイントがあるんだけども、僕はそういう『絵もの』は好きじゃない。地方空港とかで粘って撮って絵ものだとがっくりしちゃう」
塚崎「たしかに1日に数便みたいな空港もありますからね」
ルーク「これは下に写っている光が流れていますが、シャッタースピード1/10秒です。手ブレ補正がついてるので、手持ち撮影でもいけます。でも、この時間帯の羽田空港の『34L滑走路』は、3分間隔くらいで降りてくるので、さすがに毎回カメラを降っていると疲れちゃうので三脚は使っています」
塚崎「なぜこういう写真が撮れるのかについても伺っていきます」
ルーク「これは高松空港ですね。何気ない写真だけども、飛行機の左側に光があたっていて、これが狙いなんです。つまり僕の立ち位置の左側に西日がある。その西日に対して逆光側に立ってるんだけども向こう側が光っている。これを活かすと、もしかしてこのように撮れるんじゃないかと予想をする。この光を見えてから構えたら遅い。羽田空港や成田空港なら次の飛行機が来るのを待てばいいけども、高松空港だから30分は来ない。そういう状況ですから、読んだ上で立ち位置を取って待つ。レンズはRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMだから、引きも寄りも撮れちゃう。トリミングをしないためにも1回のチャンスをさまざまな画角で撮る。自分でその場で作品にしてやる。レンズ交換してる時間もないから、一発勝負という気持ちで撮っていますね」
ルーク「参考までに、先ほどの写真から8分後に離陸した一機の写真がこれ。同じ場所だけども8分前の写真と全然違って光が当たってない。でもこれで、何だよ、とは思わないで、この飛行機が飛んでいく姿を追っていき狙うとこうなる」
ルーク「こうはならないかもしれないけれども、先を読むことができるかできないかというところだと思います」
塚崎「車輪だけがまず収納されて、収納口はまだ開いていますね」
ルーク「そこに光が反射していて、撮ってるときは自分もゾクゾクするからね。そういう感覚は現場で欲しいよね。ここに自分が立ったことで撮れている写真です」
ルーク「さらに、今年の夏はいろんな天候がありましたよね。晴れていたと思ったらいきなり雨が降ったり。この日も西の空に雲があり、そこに飛行機が飛んでいくとこうなる。露出をちょっとアンダーにしていますけども、なかなか撮れそうで撮れないシーンです。これも高松空港。ぜひこういうシーンもあるんだなと思っていただきたいです。飛行機が離陸してもカメラは下げない。いつまでも追っていくということを心掛けるといいと思います。離陸後はここをこう抜けていくだろうという場所に自分で行く。こういう写真はカレンダーには使われないけどね」
ルーク「成田といえば春は桜が有名です。桜と桜の間が窓のようになる場所を探し、そこに飛行機が来るのを待つだけだけど、飛行機は線路がないですから必ずここを通るとは限らない。実際に外国のエアラインやボーイング777や787は、燃料が重いからここは通ってくれない。でも、ここで狙いたいから、成田発のLCC を狙って、無線機を聞いたりフライトレーダーを見たりしながら待つと。このときはAFの測距点はスポット1点。必ずここに来るだろうと。ここに来た瞬間にすぐに対応できるように構えて待ったことで撮れた写真になります」
塚崎「飛行機が見えてから構えてでは遅いわけですね」
ルーク「結構離れていて音は聞こえないからね。予想する以前に飛行機の知識と調べが必要だってことです。やっぱり飛行機の特性がわかってなければ撮れませんから。同業者が航空機撮影に進出してこないのもそこであって。飛行機を知らないとね」
塚崎「燃料の搭載量など、理屈が裏にあるから打率が上がるわけですね」
ルーク「そうそう。軽いからこのコースを飛ぶだろうと。でも、飛ばないかもしれないし、飛んできても自分がミスるかもしれない(笑)。そもそも、春にここまで青空が濃く出る日も少ないですからね」
塚崎「いくつもの奇跡が積み重なってこういう1枚が撮れると。プロの技ですね」
ルーク「これはね今年の新千歳空港で撮った写真なんですけども、新千歳には20年ちょっと通っていますが、冬場にこんな状況に出会ったことは、かつて1回あったかどうかくらいです。どういう状況かというと、手前の雪の部分は晴れているんだけども、飛行機は霞んでますよね?これは霧なんですよ。これを撮る30分前までは僕がいるとこまで霧で真っ白で何も見えなかったんです。でも、その霧が時間とともに僕から去っていき、去って行く最中に離陸する飛行機のあそこを抜け出たと。さらに30分後には霧が去って飛行機がクッキリと見えるようになっていたね。でも、これよく見ると『絵もの』というね」
塚崎「このような状況でもAFはしっかりと合うのですか?」
ルーク「合うのが当たり前という感覚になっているね。置きピンは昔はやっていたけれども、いまの4KのPCモニターだとピントの甘さが見えちゃうことがあるんだよ。それよりもカメラのフォーカスを信用したい」
塚崎「なるほど。先生の作品は飛行機が写真の端にいることも多いですよね」
ルーク「そういう意味で、測距点が全域にあるミラーレスはありがたいんだよ。今までは一回フォーカスロックしてちょっとずらして撮っていたからね。でもEOS Rから数えて何年も使っていると、それが当たり前でこういうもんだと思っちゃう。一眼レフの人が夕陽に向かってカメラ構えていると、うわ眩しい、と言っているのを見て、そうか、一眼レフは眩しかったんだという感覚(笑)」
塚崎「熱田先生はミラーレスに変えたばかりですから、まだ使っていて感動はありますか?」
熱田「僕もすでに当たり前になっています。若いから順応性がある(笑)」
塚崎「AFの食いつきという話が出ましたが、それがよくわかるこちらの写真についてお願いします」
ルーク「これはみなさんに見ていただきたい。EOS R6 Mark II、AFエリアは全面、被写体認識の飛行機で撮った写真。飛行機が雲の中に入っちゃうんだけど、これでも飛行機だって認識してくれる。これが撮れちゃうならカメラに依存するしかないよね。信頼できるとなるとカメラは買うよね。EOS R6 Mark IIは最初に見せてもらったときは興味なかったんですが、でもみんなが最高とか言うから使ってみたら素晴らしいカメラでね。トラッキングAFにしておけば、シャッター半押ししているあいだ、ずっと飛行機を追っていってくれます」
ルーク「これは都心ルート。南風のときの15時から19時までの3時間、新宿の真上を通って着陸するルートです。滑走路はライトとレフトのパラレルで飛ぶので、タイミングが合えば2機を同時に抑えることもできます。飛行機だけ撮るよりも、『キリン』と呼ばれるガントリークレーンをシルエットにして入れています」
塚崎「本当にルーク先生は飛行機を小さくしますよね」
ルーク「ワンポイントでもいい。でも、そのワンポイントでも飛行機に目が行くようなものをずっと狙い続けています」
ルーク「こちらは沖縄の瀬長島の南側のビーチから撮った写真。イメージはギリシャ。青い海に白い建物。瀬長島にウミカジテラスという新しい商業施設の白い建物を入れつつランディング中の飛行機を撮ったと。たまたまウインドサーフィンが入っているのもいいですよね」
ルーク「都心ルートを飛ぶ飛行機を都心バックで撮るために、ヘリコプターをチャーターして上から撮っています。新宿の高層ビルは230メートルくらい、飛行機は高度約1000メートルです。その差を考えて撮影高度を決めていき、高さ2400メートルから撮っています。ヘリコプターから飛行機を肉眼で見ると点でしかないし、ビルの中に溶け込んでしまっている。それを探して撮るとこういう作品になります」
ルーク「時間になってしまいましたが、最後にこの写真だけご紹介しますね。これは会場で最も大きく引き伸ばして展示している写真。僕は航空会社のカレンダーの撮影をしているので、制限エリアという普通の方は入れない、まあずるい場所から撮っているんだけども、水たまりを探して映り込みを狙って撮っています。飛行機は赤い点滅をしている。つまりこのときは出発準備中で荷物を積んでいました。やはりもっとスッキリした写真にしたくて準備が終わるのを待ったんだけども、真冬の千歳空港でマイナス10度くらいだから水たまりが凍って映り込みがなくなっちゃったの。そういうエピソードがあったんだけども、これはこれでどうにか絵になった、ということを伝えたかったと当初、出発準備中だったので機体が奇麗に写り込むまでここで待機して赤い点滅ライトも写り込んだシーンとなりました。かつてこのような状況で待っていたら冬の新千歳は-10度とかでこのような水たまりが凍ってしまったこともあったんですよ」
塚崎「貴重なお話ありがとうございます。おふたりの素晴らしい作品をこのまますべてのページを展示作品として飾れるクオリティでプリントした高品質写真集「PHOTOGRAPHERS’ ETERNAL COLLECTION」が、キヤノンブースで発売されておりますので、ご購入をご検討いただければと思っています。ルーク先生、熱田先生、本日はどうもありがとうございました」