山梨県明野のひまわり畑。早朝、朝日で温められた鼻をかすめる草の匂いが今も忘れられません。たった一輪のひまわりだけが咲く大地を群青色に覚えました。夏の生命力と、夜明けの希望に満ち溢れた光景でした。

梅一輪程の暖かさと言われるように、硬い蕾の中咲き始めた可愛らしい紅梅を見つけた時、寒空の下、心が春になった気持ちで思わず何枚もシャッターを切りました。その時の気持ちを表すように、レタッチも暖かみをくわえました。

1月の寒い日、初めて小さなスノードロップに出会いました。ファインダー越しのスノードロップは、光の玉を大切そうに抱えていて、それは夢や希望、また大切なものを守る姿、守られる姿にも見えました。足元10cmの世界は優しくもあり生きる強さも同時に見せてくれた、あたたかい世界でした。見ていただいた方が、あたたかい気持ちになれれば、という思いで仕上げました。

日本三大群生地のひとつ「をくづれ水仙郷」。広がる水仙の海の端で、ひとり静かに咲く一輪を見つけました。冷たい青のフェンスと、凛と佇む水仙の対比が印象的で、思わずシャッターを切った１枚。静寂の中でひっそりと咲くその姿は私の心に深く刻まれ、忘れられない瞬間となりました。

夜景をバックにオールドレンズで撮影。光源の中に秋桜のボケが浮かび華やかな1枚になりました。円山花木園は富士山と静岡市街を背景に春の菜の花・夏の花火大会・秋の秋桜と季節毎の風景を楽しめる静岡の絶景スポットです。ここは所有者及びボランティアの方々のご尽力で運営・開放して頂いている場所であり撮影マナーを守ってお楽しみください。